会議

2011年度 運営委員会


日時:平成23年4月28日 14:3015:35

場所:富山県民会館612号室

 

Ⅰ 出席者

 

運営委員

 

青柳正規、秋道智彌、今村弘子、佐々木外志、夏野 修    牧田和樹

アドバイザー

中井徳太郎

  事務局(4名)

 

Ⅱ 会議の概要

※開会の挨拶  夏野 修 富山県観光・地域振興局長

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※議 題

 

(1)日本海学推進機構会長の選出

     日本海学推進機構設置規定第5条第2項に基づき、委員の互選により、青柳委員が会長に再選された。

 

(2)日本海学推進機構会長職務代理者の指名

日本海学推進機構設置規定第5条第4項に基づき、青柳会長から、秋道委員の会長職務代理者への指名が行われた。

 

(3)平成22年度事業の実施結果

   事務局から資料に基づき説明  →平成22年度事業一覧  

 

(4) 平成23年度事業計画について

   事務局から資料に基づき説明  →平成23年度事業一覧 

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  質疑

・「神秘の海 富山湾読本」発行事業について

委員 富山湾読本はいくらか。本の貸し出しはどのくらいのレベルで考えているか。

 

事務局 1300円を設定。以前のジュニア版も1300円。多くの県民の皆さんが手にするためには、そのくらいの価格設定が妥当と考えている。そのほかに貸出し出しもする。1グループ50人と仮定してそれを4~5セットくらいは貸し出し用にまわせればと考えている。図書館にも置く。いろいろなかたちでの活用を図りたい。

 

・グループ支援事業について

委員 研究グループ支援について、新規で出す方と継続で出す方とは、その効果というか、成果はどうなのか。継続の方は深まるだろうが。一回限り(単年度)で申請をやめる方はどうなのか?

 

委員 発表の場はあるのか。

 

委員 たとえばグループ支援は、まったくフリーハンドで募集するのではなく、フリーハンドの部分は残して、ある程度テーマを絞って募集することも必要ではないか。

 

事務局 予算が300万円。できるだけ多くの方に、ということで11グループくらいに助成している。継続は3カ年までという枠がある。さらにそれに加えて、特別奨励が2年である。

3カ年必ず継続できる訳ではない。申請全体を見て採択を決める。成果は報告書として提出させる。さらに発表会もある。HPにも要約を掲載している。

県民にもわかるように伝えている。

 

・ローカルサミットについて

委員 ローカルサミットの過去3回はどこで?県外からも多く来るのか。具体的には日本海学としてどのように取り組むのか。

 

アドバイザー 1回目は洞爺湖サミットの裏版というつもりで十勝、2回目は松山・宇和島、3回目は小田原、4回目が富山県南砺市。参加者は県内だけではなく、全国から多くの市民が集まる。

 

会長 日本は、まだ国民という言葉は定着しているが、市民は定着していない。意外と定着しているのが「県民」。結構日本の風土にマッチしている概念なのかもしれない。世界的に見てシチズンとかネーションというのはあるけれども「県民」というのはあまりない。そういう意味ではローカルサミットは面白い考え方だ。

 

事務局 連携事業を、ローカルサミット全体との流れに沿うように、森・里・海の連環等をテーマにすすめる。ローカルサミットの最終日に、日本海学を絡めてのディスカッションになるか、具体的にはまだはっきりはしていない。ローカルサミット自体はフィールドワークと分科会が10くらいで開催される。

 

・日本海学のあり方について

アドバイザー 日本海学が始まったときからの課題だと思うが、県政の施策に(日本海学の)コンセプトが生きるという状況が作れない。この接着が難しい。日本海学は、日本全体とかアジアとか、地球規模のものを考える時に、上位概念に位置するのだけれど、上位概念に近いものに、ローカル性も持たせてやっている。そこが有機的に県政と交わるのだと前から言ってはいるのだけれど、なかなか言うは易く行うは難しい。

エネルギー・食糧・文化の地産地消、ライフサイクルの見直しということを、日本海学は示している。それを富山から見つめるということで、日本全体の話としてやっていかないとならない。

 

委員 県立研究所みたいなものがあるとよい。農業試験場なら農業に限るし、環境センターは環境だけに限るし、どうしてもトータルに串刺しするような調査や研究ができない。行政も縦割りに依存していてできない。そういうところの接着剤のような研究ができればいいなあと思うし、その可能性があるのではないか。

 

会長 何年前か、大阪のシンポジウムでイリノイ大学のトビーさんとパネルディスカッションを行った。論文の中に、18世紀に世界的に気候が寒冷化して、そこへ飢饉がおき食糧が足らなくなり、市民革命が起こったとある。そこで日本の場合は、どういう影響かというと、エカチェリーナ2世のときに、シベリアでもあまりにも寒冷化して狩りができなくなった。それでアラスカに出かける。まだ開拓されていなかったのでたくさん狩猟ができた。その途中、1793年に松平定信に開国を迫る。

日本海とか、物流とか、それから狩猟で獲物を追うことなどが意外と歴史を動かす。要するにつながっている。小さなことを積み上げて、大きな「えっ!そうだったのか!」につながるヒントになりうる。ぜひ日本海学に期待をしたい。

(以上)

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