富山湾の七不思議
その1・海越しの絶景
雨晴(あまばらし)海岸から氷見(ひみ)海岸にいたる海岸線からは 、富山湾上にうかぶようにそびえる立山連峰(たてやまれんぽう)をながめることができます。
このように、陸から海越しに高い山をながめることができる場所は、世界でも富山湾でしか見られないといわれています。また、この景色は地元の人でさえ、いつでも見ることができるとは限りません。比かく的よく見ることができる時期は12月から2月ごろ、よく冷えこんで空気がすんだ晴れた日です。
氷見・雨晴海岸から見る海越しの立山連峰
その2・寄り回り波
富山湾では、風のないおだやかな日に、とつぜん高い波がおそってくることがあります。それは強い冬型の気圧配置のとき、北からの暴風によって北海道の西海上などで発生した高波が、大きなうねりとなって南へ伝わり、半日から1日かけて富山湾にやってくるからです。
富山湾は沿岸近くまで深い地形になっているため、波のエネルギーはおとろえることなく、沿岸までやってきて、浅くなったところで急に高い波となっておそいかかってきます。沿岸各地で波がくる時間にいくらか差が生じ、寄って回るように押しよせてくるので、「寄り回り波」とよばれています。
富山湾の風や波がしずまったころに、ふいをついてやってくるため、過去に何度も大きな被害を出しました。沿岸にすむ人たちは昔から、北西の季節風がふくと、寄り回り波を警かいし、用心してきました。