世界が注目する、富山湾の定置網漁
富山湾で江戸時代からつづく「越中式定置網漁(えっちゅうしきていちあみりょう)」は、約400年の伝統があります。定置網漁は、沿岸に網をしかけ、
じっと魚がくるのを待って、網に入ってきた魚をとる方法です。
定置網漁は、魚を傷つけないようにしたり、とり過ぎないようにしたり、網の目によってそれより小さい魚をとらないようにするなどの工夫があり、他の漁法と比べて海にあたえる影響が少なくすみます。
また、陸から近い沿岸の漁業なので、船の燃料も少なくすみ、省エネの漁法といえます。そして漁師さんたちは、毎日自宅から漁に出ることができるのです。
このような利点をもった漁法を世界に紹介するために、ブリの定置網漁が盛んな富山県氷見(ひみ)市で「世界定置網サミット」が2002年に開かれました。
その後富山湾の定置網漁は、東南アジアなどの沿岸漁業の国にも広まっています。