日本海を囲むグリーンベルト
日本列島の気候は、海流によっても大きく変化してきました。
太平洋側には黒潮(くろしお)が、日本海側には対馬海流が、それぞれほんかく的に流れ始めたのは約8000年前です。これにより、日本列島には雨と雪が多い気候がもたらされました。
その結果、暖かい地域で育つシイノキやウラジロガシなどの照葉樹林(しょうようじゅりん)から寒い地域で育つブナやミズナラなどの落葉樹林(らくようじゅりん)まで変化に富んだ森と、
クリやドングリなど食料となる豊かな森の恵みがもたらされました。これを「日本海グリーンベルト」といいます。
日本海グリーンベルトにひろがる白神山地のブナ林
黒潮と対馬海流は、約1000年ごとに流れが強くなったり弱くなったりしています。対馬海流の力が強かったときは、日本列島は今よりももっとあたたかい気候で、豊かな森がはぐくまれ、 陸地にさまざまな動物がすんでいたことがわかっています。