稲作が伝わったルート
日本では、九州の佐賀県にある菜畑遺跡(なばたけいせき)から約2500〜2600年前の水田が発掘されています。土の中から、炭のように黒くなった米やイネの穂(ほ)をつみ取るのに使う石包丁なども発見され、これが日本最古の稲作遺跡であることがはっきりしました。
稲作がどこを通って、はるばる海を超えて大陸から日本に伝わったかについては、3つのルートがあるといわれています。1つめは、中国の長江の南にある江南(こうなん)地方から直接、九州に伝わったというルート。
2つめは、江南からいったん朝鮮半島に渡り、そこから海峡(かいきょう)を越えて九州北部に伝わったというルート。そして3つめが、中国の東北地方にある遼東(りょうとう)半島から伝わってきたというルートです。